先日の日曜日。
大野城市北地区で地域包括支援センター主催の「介護者教室」が開催されました。
地域住民や民生委員を対象に、
コロナウイルスの影響で外出機会が減っている今、
重要視されているフレイル予防、転倒予防についての講義と運動をというご依頼で
出張してきました。
ところで皆さん、
「フレイル」って言葉聞いたことがありますか?
「フレイル」とは、2014年日本老年医学会から提唱された言葉で、
『健常な状態と要介護状態(日常生活でサポートが必要な状態)の中間の状態』と定義されています。
いわゆる健康寿命がギリギリ当てはまる段階のことで、
これ以上ココロやカラダが弱ると介護が必要になる状態ということです。
ココロやカラダ・・・
まさにフレイルは、身体面、精神・心理面、社会的側面と多次元の領域に渡ります。
昨今の自粛やソーシャルディスタンスにより
社会的側面は強制的に私たちにふりかかりました。
人とのかかわり合いが減り、孤独や引きこもりの状態にさせられました。
そうした状況が長く続き、
精神・心理面でも影響が出てしまったことで
うつや認知症(認知機能の低下)になってしまった方は実際にいらっしゃいます。
また、外出できないことで身体活動が減っているにも関わらず、
私たちはだんだんとその生活にも慣れてしまいました。
わざわざ出かけるのがめんどくさい。何もやる気が起こらないなど、
さらに生活が不活発になってしまった方、身の回りにもいらっしゃいませんか?
活動自体が減っているので、体力が低下したことにも気づいていない・・・
それは、実は大変危険な状態です。
まさに、今、
「自分は(家族は)フレイルではないか?」を自覚し、
そのまま要介護状態にならないように、健常な状態に矢印を向けることが急務なのです。
「まだ、コロナがなくなったわけではないから・・・」と
これまでの生活を続けていたら、
フレイルどころか、要介護者になってしまうということ。
何かするのも(再開するのも)来年度から・・・という声もよく聞きますが、
春まであと5か月も放っておいたらどうなるのか・・・。
もう一度考え直していただきたいと心から願います。
シニアの皆さん。
地域の高齢者のお世話をされていらっしゃる方。
民生委員さん。
高齢者を抱えるご家族の皆さん。
あなたは、そしてあなたの大切な方がフレイルではないか、
ココロとカラダと、社会的な側面から今すぐチェックしてみてください。
そして、現状でもできるフレイル予防を考え、実践する方法を探してあげてください。
大野城市北地区地域包括支援センターの皆さん。
まだまだ、中止の選択が多い中、
万全の対策の上で、このような機会を作っていただきましてありがとうございました。
皆でフレイル予防、実践していきましょう!!