前回は、「シニアの二極化?」 についてのお話をしてきました。
今回はその続きとして、「一人で行う健康法の危険性」です。
実際に、私が健康に携わる者として危惧するのは、独自の健康法によって一人で取り組まれている方です。
これはシニアの世代に限ったことではないと思いますが、
例えば、
そのような方は多いと思います。もちろんその全てを否定するわけではありません。
実践するときの心構えが大切です。
「何もやらないよりは何かやっている、取り組んでいる、その方がマシ!」
そう考えてはいないでしょうか。
体操教室やジムなどにわざわざ出向かなくても、自分自身で取り組んでいるから「大丈夫!」と言っている方で
結果、カラダを痛めている方を私は、今まで何人も見てきました。
限度が分からず、頑張り過ぎて膝や腰が痛くなった。
気づいたら肩が挙がらなくなっていた。
その結果、手術をした後、入院生活を余儀なくされるなどという方もいます。
良かれと思って取り組んできたことが、実は自分のカラダを蝕んでしまっていたという現実に直面するのです。
とても悲しいことです。
1人で行っていると、知らず知らずのうちに、「もっと、もっと」とドンドン強度や頻度を上げてしまいがちなのです。
ここに危険性が潜んでいます・・・。
現代は情報が溢れかえって、安易に、そして簡単に、自分でもできそうな健康法が発信されています。
凄いことが簡単にできそうに見える、そうしたものは実は今の自分(あなた)には当てはまらなかったりします。
簡単に手に入る情報、例えばYouTubeなどでトレーナーなどが行っているものなどには、少なからず凄いと思われる、見た目をよく見せるパフォーマンス的なところもあります。
いきなり、「私にも簡単にできる!」と思って、見た目凄そうなことにいきなり取り組むのは、リスクがあるのです。
挑戦したことに満足する。 挑戦したけどできないから、また次のものを探す・・・。
もし、あなたがアスリートやその手のパフォーマーを目指すのであれば話は別ですが、
健康のために取り組んでいる方でしたら、選択肢を考えないといけません。
自分のカラダに無理をさせたらダメです。 人と競争してもダメです。
私も健康に携わる者として、そう感じています。
カラダは1人ひとり違います!
今までの生活のバックグラウンドはそれぞれですから、カラダはそれぞれ違うのです。
そのことをまず忘れないで欲しいです。
内容よりも取り組んだという達成感に満足してしまう。このことが「本当に健康づくりに役立っているのか?」と心配でもあるのです。
健康づくりとは、何かやればということよりもその内容が大切だということを、私たちは発信していかなくてはいけません。
(つづく…。)